体感温度 SET*(Thermal Sensation Equivalent Temperature)
SET*(セット・スター)という専門的な用語をご存知でしょうか?
難しい定義は置いておいて、「結局どのようなイメージなのか?」という点をわかりやすく解説します。
室内で過ごす時、同じ気温でも「暑い」「涼しい」と感じ方が違うのはなぜでしょうか?実は、気温以外にも体感温度に影響を与える要素があるからです。
SET*(標準新有効温度)とは?
SET*(Standard New Effective Temperature)は、日本語で「標準新有効温度」と呼ばれます。
これは、室温、湿度、風速、輻射熱だけでなく、活動レベルや服装も考慮して、「実際に人間がどれくらい快適(または不快)に感じるか」をより正確に評価するための指標です。
体感温度を決める「6つの要素」
その場合以下の要素が体感温度に影響を与えます。
- ① 室内温度(乾球温度)部屋の温度計で測る普通の温度。
- ② 湿度部屋の空気中にどれだけ水分が含まれているか。
- ③ 風速部屋の中の風の流れ(扇風機やエアコンからの風など)。
- ④ 輻射熱窓から入る太陽の光や、暖房器具からの放射熱。
- ⑤ 活動レベルどれだけ動いているか(座っているか、掃除をしているかなど)。
- ⑥ 服装どんな服を着ているか(半袖か、厚着か)。
同じ25℃でも感じ方が違う理由
例えば、真夏のリビングで過ごしているとします。この時、部屋の温度計は25℃を示していますが、実際に感じる温度はそれだけでは決まりません。
湿度の影響:
湿度が高ければ、同じ25℃でも蒸し暑く感じる事となります。理由は汗が乾きにくいためです。
風の影響:
扇風機をつけると、風が体に当たって涼しく感じます。同じ25℃でも風があることで、体感温度が下がります。
輻射熱(日差し)の影響:
窓からの直射日光があなたに当たっていると、その部分だけが暖かく感じます。同じ25℃でも日向にいると暑く感じるでしょう。
快適さを測るための指標
例えば掃除をしていると、体が熱を発するため同じ25℃でももっと暑く感じます。
服装が軽装であれば涼しく感じますが、厚着をしていると同じ25℃でも暑く感じます。
これらの要素が組み合わさって、実際に感じる「体感温度」が決まります。この体感温度を数値として表したのがSET*です。
このように、SET*は様々な要素を総合的に考慮して、あなたが「どれくらい快適に感じるか」を表す数値だと考えてください。
SET*とWBGT(体感温度と熱さ指数)



