防炎物品と防炎製品
防炎材料を使用した加工品には、大きく分けて「防炎物品(ぼうえんぶっぴん)」と「防炎製品(ぼうえんせいひん)」の2種類があります。
名前はとても似ていますが、法律上の立ち位置や対象となる場所が異なります。
このページでは、それぞれの定義と違いを分かりやすく解説します。
「防炎物品」とは(消防法による義務)
消防法(昭和23年法律第186号)に基づき、高層建築物、地下街、病院、劇場など、不特定多数の人が集まる場所では、使用が義務付けられているものです。
法律で使用が強制されているため、これらを使用しないと消防法の違反となります。
主な対象品目(必ず防炎物品を使う必要があるもの)
- カーテン、布製ブラインド、暗幕
- じゅうたん等
- 展示用合板
- どん帳その他舞台において使用する幕
- 舞台において使用する大道具用の合板
- 工事用シート
「防炎製品」とは(認定委員会による普及)
防炎製品は、消防法に基づく「防炎物品」以外の防炎品で、使用する人を火災から守るため普及が望ましいとされているものです。
「防炎製品認定委員会」が性能基準を定め、適合する製品を認定しています。私たちの身の回りのものが多く含まれます。
主な対象品目(使用が推奨されているもの)
- 寝具類
- テント類
- シート類
- 幕類
- 非常用持出袋
- 防災頭巾等
- 防災頭巾等側地
- 防災頭巾等詰物類
- 衣服類
- 布張家具等
- 布張家具等側地
- 自動車・オートバイ等のボディカバー
- ローパーティションパネル
- 襖紙・障子紙等
- 展示用パネル
- 祭壇
- 祭壇用白布
- マット類
- 防護用ネット
- 防火服
- 防火服表地
- 木製等ブラインド
- 活動服
- 災害用間仕切り等
- 作業服
※日本防炎協会HPより引用
決定的な違いの比較一覧表
両者の違いをまとめると以下のようになります。
| 項目 | 防炎物品(義務) | 防炎製品(任意) |
|---|---|---|
| 根拠 | 消防法 | 防炎製品認定委員会規程 |
| 強制力 | 法的義務あり (指定場所では必須) |
義務ではない (普及が望ましい) |
| 主な対象 | 建物に備え付けのもの (カーテン、じゅうたん等) |
身の回りのもの、屋外品 (寝具、テント、シート等) |
| 目的 | 建物の火災拡大防止 | 日常生活の火災予防 |
現場での選び方と注意点
表を見ると「テントやシートは義務じゃないから、防炎じゃなくてもいいの?」と思うかもしれません。
しかし、現在は屋外の現場や倉庫であっても、防炎性能があることが大前提(マナー・ルール化)となっている場合がほとんどです。
弊社で扱っているシートや膜材についても、メインとなる商材はほとんどが「防炎」となっております。
「義務じゃないから」と非防炎を選んでしまうと、現場に入れてもらえない等のトラブルになる可能性もありますので、基本的には防炎性能のあるものを選ぶことを強くお勧めします。
防炎とは何?



