ビニールカーテンの注意 冬場の伸縮について
冬場に時々あるトラブルですが、「想定以上にカーテンが縮んで閉まらなくなった」「下に隙間ができて寒い」という経験はないでしょうか?
実はこれ、単に生地が縮んだだけでなく、ビニール特有の性質が関係しています。
なぜ縮む?原因は「硬化」と「シワ」
厳密に言うと、低温下においてシートは「縮む」のではなく「伸びなくなった(硬化した)」というのが正しい表現になります。
寒さでフィルム自体が硬くなり、その結果「折り目」や「シワ」が伸びきらずに残ってしまいます。
この波打った形状のせいで、直線距離で見ると全体的に短くなったように感じてしまうのです。
伸縮率の目安と素材による違い
サイズにもよりますが、気温が低下すると収縮率が高くなり、一般的に1%~3%の縮みが発生する可能性があります。
また、配合によっても特徴が異なります。
● 耐寒配合:柔軟性があるため、冬場でも比較的縮みにくい。
● 帯電防止配合:一般的なシートよりも少し硬くなりやすく、縮み(硬化)の影響が出やすい傾向にあります。
「大きく作ればいい」が危険な理由
「縮むなら、最初から5%くらい大きく作ればいいのでは?」と思うかもしれません。
しかし、5%以上も大きく製作した場合、もし想定ほど縮まなかった時に「カーテンが床を引きずってしまう」という別の問題が発生します。
床に擦れると生地が傷みやすくなり、開閉も重くなってしまうため、過度に大きく作るのはおすすめできません。
最も効果的なたった1つの対策
では、どうすればいいのでしょうか?
対策はシンプルです。「カーテンを開放した(束ねた)状態で放置せず、閉じて(伸ばして)おくこと」です。
帰宅時や使用しない時にカーテンを閉じてピンと張った状態にしておくことで、シワの定着を防ぎ、縮みを最小限に抑えることができます。
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