混同しがち!シリコン・シリコーン・シリコン系樹脂の違いと使い分け

公開日:2023年7月10日 / 更新日:2026年6月23日
「シリコン」「シリコーン」「シリコン系樹脂」は、言葉は似ていますが「素材の原料」と「完成した製品」という明確な違いがあります。
それぞれの本当の意味と、現場での役割は以下の通りです。
- ・シリコン(すべてのベースとなる原料): 地球上に存在する「ケイ素(Si)」という物質そのものの名前です。これ自体はシートや塗料ではなく、あくまで「素材の名称(元素)」にすぎません。
- ・シリコーン(柔らかく加工された製品): 先ほどのケイ素を人工的に加工し、熱や寒さに強く、水を弾く「ゴムのような柔軟性」を持たせたものです。私たちが普段目にするシーリング材やパッキンなどは、実はこの「シリコーン」です。
- ・シリコン系樹脂(塗る・固めるための製品): シリコーンの長所を活かしつつ、さらに塗料や接着剤として使いやすくしたものです。特に熱への強さと、電気を通さない性質(絶縁性)に特化しており、電子部品の保護やコーティング剤として活躍します。
お客さんから『耐熱性のあるシリコンのシートやコーティング剤を探している』って相談されるんだけど、カタログを見ると『シリコーン』や『シリコン系樹脂』って書いてあるんだよね。これって名前が違うだけで、結局は全部同じものなの?
なるほど・・・理解しました。それらは『キャベツ(素材)』と『ロールキャベツ(料理)』くらい違うんです!物質のベースとなる『元素』のことを指しているのか、使いやすく加工された『樹脂製品』を指しているのかという、知っておきたい決定的な違いと用途の分け方をご説明しますね!
この記事のポイント
- 化学的な定義
- 選び方の基準
- 現場の慣習
違いは?
「シリコン・シリコーン・シリコン系樹脂は混同されがちですが、それぞれ別物で、シリコンは元素(ケイ素)、シリコーンはケイ素と酸素を骨格とする高分子化合物、シリコン系樹脂はシリコーンを主成分とする合成樹脂を指します。」シリコン
シリコン(Silicon)は元素の名称であり、非金属であるシリコン原子ケイ素[Si]からなります。シリコーン
シリコーン(Silicone)は、シリコン原子と酸素原子[O]が交互に繰り返された構造を持つ高分子化合物です。柔軟性と耐久性があり、広い温度範囲で安定しています。耐熱性、耐寒性、耐候性、防水性、化学耐性などの優れた特性を持ちます。
柔軟性と耐久性を備え、耐熱性や絶縁性が高いため、医療用具、シーリング材、調理器具、化粧品などに広く使用されています。
シリコン系樹脂
シリコン系樹脂(Silicone Resin)は、シリコン原子が重合して形成される高分子化合物です。シリコン系樹脂は耐熱性、耐候性、電気絶縁性などの優れた特性を持ちます。
耐熱性や耐候性、電気絶縁性などの特性を持ち、塗料、コーティング剤、接着剤、電子部品の保護コーティングなどに使用されます。
選び方
シリコンは元素の名称であり、シリコーンはシリコン原子と酸素原子からなる高分子化合物で、柔軟性と耐久性があります。シリコン系樹脂もシリコン原子からなる高分子化合物であり、耐熱性や耐候性が求められる分野で使用されます。シリコーンは柔軟性と絶縁性が特に重視される場合によく使用されます。
一方、シリコン系樹脂は塗料やコーティング剤など、耐熱性や電気絶縁性が要求される分野で広く利用されます。
細かく考えると違いはありますが、大きく業界的には耐熱性がある樹脂として使用される事がほとんどになると思います。
OSソフトマグネットシート



